インドネシア バリ島のアクティブシニア・ビィレッジ計画(その1)
(健康で生きがいのあるシニアライフの創造)
1.今回のテーマ(最重要テーマ)
今回のブログは今から10数年前の、私がまだ現役サラリーマン時代から構想し、色々な人たちにプレゼンしてきた計画です。
それはリタイア後の健康で生きがいのある、充実した生活を過ごすための、アクティブシニア・タウン構想に関するものであります。
実際には実現できていませんが、私自身もすでにリタイア生活に突入しております。
ただ私としてはまだあきらめ切れず、今でも検証すべく海外生活を続けております。
これを読まれた方が、本構想に共感していただき、私も参加したいと思われる人が多く居られたら幸いです。
2.始めるきっかけ
切っ掛けとしては、以前に叔母が亡くなったお通夜の時の出来事です。
その時は気さくなお坊さんがお経をあげにきており、お通夜の夜たまたま隣の席に座り、一緒にお酒を飲む機会がありました。
お坊さん曰く、「本日叔母さまがお亡くなり、ご家族の方がお泣きになっておられます。でも最近の葬式では、半分の人はうれし涙でお泣きになっておられます。」とのことでした。
私がどうしてですかと尋ねると、「昔は良いおばあちゃん、良いおじいちゃんと言われている間に、亡くなられました。今は医学も進歩し、皆さんに迷惑を掛けながら、生きながら得てしまいます。」
この話を聞いた私自身、かなりショックを受けました。私事ですが、自分の母は70歳前に認知症を患い、父が1人で献身的に看病しておりました。
73歳で母が亡くなり、その後の父は、何時も家族には迷惑を掛けたくないと、言い続けておりました。
実際には、実家で兄と同居し、炊事・洗濯などは自分で全て行っておりました。
しかしある日突然、転んで腰を打ったのを切っ掛けに、だんだんわがままになっていきました。
そのため兄夫婦も面倒が見切れなくり、亡くなる数年前からは老人ホームに入居させられ、87歳で寂しく老人ホームで亡くなりました。
私は次男だったので、あまり父の面倒を見ることはありませんでした。
兄夫婦の苦労は大変だったに違いありません。
こんなことを切っ掛けに、自分も老後について色々考えるようになったのです。
どうしたら家族にも迷惑を掛けずに、有意義な老後を過ごし、最後まで出来るだけ健常者でいられるかです。
3.日本の実態
①リタイア後の計画が無い亭主
日本人の多くは、現役世代の間はリタイア後のことはあまり考えておりません。いざ会社を退職した時に、あわてて何をするかを考えるのですが、その時ではもう手遅れになってしまっております。
多くの家庭では御多分に洩れず、退職後の亭主はずっと家におり、起きるとテレビを付け、昼になると「おい飯」となってしまいます。
ここで問題なのが奥さんとの関係です。
亭主は長年家に居なかったわけで、奥さんはもう独自の友人やコミュニティを持っているわけです。
それなのにある日突然居ないはずの亭主が、毎月持ってきた給料も入れるわけでもなく、家にいるのです。
しまいには、「おい、お前何処に行くんだ」と始まります。
私自身も、サラリーマン生活は長年休みも取らず、働き詰めの生活だったわけです。
今まで女房・子供のために苦労してきて、やっと退職したんだから、わがままも言いたくなる気持ちも分かりますが、しかしです。
朝からテレビを見ながら家でゴロゴロしている亭主
②日本は世界一の長寿国
日本人の平均寿命が公表され女性は87.74歳、男性が81.64歳といずれも過去最長となりました。
今ではこの先日本人は、100歳まで生きると言われ出しております。
これは素晴らしいことではありますが、それは周りの者に迷惑も掛けずに、死ぬまで健常者でいられることが前提です。
③リタイア後の有り余った時間
私は65歳まで仕事をしてましたので、大学を卒業してからは43年間働いたことになります。
これから先自分では、少なくとも90歳までは生きたいと思っておりますので、この後の年数は25年となります。
リタイア後の自由時間は1日12時間とすると、10万9500時間とサラリーマン時代より2万5900時間も長いことになります。
サラリーマンをリタイアしたらもう人生は終わりではなく、もっと長い時間が待っているのです。
それこそ間違って100歳まで生きたら、残された時間は15万3300時間ととんでもなく長い時間です。
家に引きこもつて過ごせる時間ではありません。
リタイア後で一番大事な時間は、いかに健康で歩き回れるか(健常者でいられるか)だと思います。
それこそ寝たきりで、家族に迷惑を掛けながら長生きしても、意味が無いように思います。
そのためには死ぬまで健常者でいられる必要があります。
④アクティブシニア・タウンを知る
そんな時、ある記事が目に飛び込んで来たのです。
アメリカでは40年以上前から、気候の良く自然豊かな場所に、共通の趣味を持った人たちが集う、アクティブシニア・タウンと言う町があります。
サラリーマンはリタイア後、そこに移り住むのを心待ちにしているとのことでした。
そこで考えたのが、日本版アクティブシニア・タウン構想でした。
日本では未だに本格的なものは無いと思われます。
なぜ日本では出来ないのか、長年検討して来たわけです。
⑤日本では家は資産ではなく負債
まず日本で家を購入すると、翌年から資産価値が下がり出すのです。
何故かと言うと、日本の家の建物の滅失年数は国交省のデーターでも27年しかなく、諸外国と比べてあまりのも短いわけです。
税法上も木造住宅では、35年償却でその後の建物の評価価格は0円になってしまいます。
中古住宅の流通シェアも世界的に見ると日本は最低です。
日本では家は資産ではなく負債のようなものです。
海外では、家を購入した場合、値段が上がるのが当たり前なのです。
以前世界中を震撼させたサブプライムローン問題も、実際には住宅価格が下がったわけではなく、予定していたように価格が上がらなかったことに過ぎません。
⑥日本での資産運用(銀行金利、株投資)
もう一つ大きな問題が、老後の資産運用です。
以前は一番安全で確実であった銀行預金も、今の日本では金利が1%も付きません。
株投資も諸外国と比較しても、日本株だけ置いて行かれてしまっている状況です。
なお生活費の高いランキングで、日本は何といまだに8位に位置しております。
これらの状況を鑑みて、日本でアクティブシニア・タウンを考えるのは難しいという結論に達したわけです。
3.アクティブシニア・タウン構想の開始
それでは日本人用のアクティブシニア・タウンを、何処に作れば良いか検討を始めました。
候補地として考えた地域は以下の国でした
最初に考えたのはオーストラリアでした。東海岸のゴールドコーストやケアンズなどで、土地の値段が安く、日本では想像できないプール付きの家でも手ごろな値段で購入できます。
オーストラリアには実際に3回ほど行きました。グレートバリアリーフなど、海はとても綺麗で、住んで見たいと思いました。
オーストラリアの白人は、一見穏やかで親切そうに見えます。但し、私は英語もネイティブではない、小柄な黄色人種の日本人です。
あの大柄のオーストラリア人の中にいると、何故か劣等感の意識が生じ、心が休まらないのです。
ケアンズ(Cairans)のアパート
日本では経験できない豪華なアパートが手ごろな値段で購入可能です。2LDK 129 m²Apartment 約2,760万円
4.結び
私は当初リタイア後は、オーストラリアに住みたいと思い、色々検討を行いました。
現地に行って不動産屋の看板を見たり、インターネットで探したりしました。
日本では考えられない、海が見えてスイミングプールがある家が、約10年前に調べたときは約5千万円で購入が可能でした。
日本と比べ、土地の値段が安いのです。
オーストラリアにはリタイアメントビザのシステムがあり、現地で仕事をしないことを成約し、日本の銀行口座の残高を申告することで、居住出来るわけです。
インドネシアにいた日本人の友人も、実際にケアンズに家を新築し移住した人もおり、いろいろ聞かせていただきました。
結論は、日本人が白人の世界で住むのは結構しんどいわけです。
ただ家の価格や環境としては、オーストラリアは未だに魅力のある選択肢だと思います。
まだ本テーマは途中ですが、まずは第一弾をここで一旦終わらせます。
引き続き、続編を投稿しますのでお見逃しなく。
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