初めての海外旅行への一歩:失恋からの自己成長の物語
1.初めての大失恋
会社に入って3年目頃(1982年)だったと思いますが、その当時付き合ってた彼女にふられ、完全に落ち込んでしまいました。
仕事もまったく手に付かず、落ち込み方が半端ではなかったので、上司から呼び出されどうしたんだと聞かれました。
私は、「自分の彼女が、死んでしまいました」と答えました。
その時の彼女は小学校の同級生で、会社の帰りの電車で偶然目の前に彼女が座ったのが始まりでした。
その時は可愛い女の子が居るなと思い見ていると、向こうからちょこっと頭お下げて来たので、よく見ると小学校の同級生の彼女でした。
彼女は大学時代にアメリカへの留学経験があり、英語が堪能で、仕事はアメリカ人の秘書をしていました。
彼女は大学時代にはミスXX大学だったそうで、結構な美人でした。
共通の趣味がスキーで、私が長年続けていたスキーバスの添乗員のアルバイトにも誘い、志賀高原行のバスツアーの添乗も一緒に行きました。
順調な交際が続いていたと思っていたのに、ある日突然彼女の態度が変わりました。問いただすと、以前の彼氏と復縁することを選んだとのことで、私はその現実に戸惑いました。
失恋から一週間も経たないある日、後輩と渋谷のファイアー通りの洋服屋に入ると、そこには彼女と彼氏がいるのを目撃してしまいました。
後輩が気付き、私に教えてくれましたが、彼女は走って逃げるようにその場を去っていきました。彼氏は私よりもかなり年上の、大人の男性でした。
その瞬間、目の前で彼女が別の男性と幸せそうにしている光景を見て、私は再び落ち込んでしまいました。
母からは、女性と男性では考え方が違うのだと言われました。「女性は結婚する相手によって、これからの一生が決まってしまうので、好き嫌いだけでは無く、生活力等が大変重要なのよ。」
今なら女性も仕事をしており、結婚しても簡単に別れてしまえますが、私の時代は結婚したら、「死が二人を分かつまで」の時代でした。
私は社会人になったばかりで収入も多くなく、大人の彼氏と比べれば見劣りしたのだと思いました。
また、なぜ彼女にフラれたのかを自分なりに考えた結果、私は彼女の英語力へのコンプレックスが私の自信を揺さぶっていたことに気付きました。
2.失恋からの立ち直り
この出来事を通じて自分を見つめ直すきっかけを得ました。
これではだめだと思い、英会話のスキル向上を決意し、九段下にあったELECと言う英会話学校に通いだしました。
英語会話の勉強を始めると、実際に英語が使えるか試してみたくなったので、海外旅行に行くことにしました。
さすがに生まれて初めての海外旅行で心細かったので、仲のいい高校時代のサッカー部の後輩を誘って行くことにしました。
もうサラリーマンだったので、2週間の年休を取るのにはかなり苦労しました。
行先はロンドンとパリに決め、旅の準備に取り掛かりました。
当時はインターネットもありませんので、もうすでに出版されていた「地球の歩き方」の本を買い、徹底的に下調べを行いました。
都内にあったイギリスとフランスの観光局へ行き、ロンドンとパリの地図と観光パンフレットを入手しました。それと合わせて、トーマスクックの列車の時刻表を買いました。
生まれて初めての海外旅行で使った航空会社は、値段が一番安かった大韓航空でした。
3.生まれて初めてのイギリス旅行
ロンドンへの直行便ではなく、まず韓国の金浦(キンポ)空港により、南回りでアブダビを経由して、ロンドンのヒースロー空港へ着きました。
貧乏旅行でしたので、当然ホテルの予約などしておらず、ロンドン市内の観光局へ行って、宿泊先を紹介してもらいました。
ホテルは高いので、ビクトリア駅のそばのB&B(Bed &Breakfast)に泊まることにしました。
今記憶しているロンドンでの行先ですが、ウェストミンスター寺院、テート絵画館、バッキンガム宮殿、大英博物館、ピカデリーサーカスのマダムタッソーの蝋人形館、タワーブリッジ、セントポール大聖堂、ポートベローの朝市などでした。
それと一泊二日で、ロンドンから夜行列車に乗り、スコットランドの州都エジンバラまで行きました。
エジンバラには早朝に着いたのですが、その時考えられないで出来事がありました。
朝早かったので、空いているお店は駅前の売店だけで、そこに入ると日本人らしき若い女性が一人入ってきました。
後輩が「日本人の方ですか」と声を掛けたのですが、「はい日本人です」と返事がありました。
私が彼女をよく見ると、高校三年の時に同じクラスにいた女性によく似ており、「森本さんじゃありませんか?」と言うと「はいそうです。」との返事が返って来ました。
ロンドンで会うのならともかく、スコットランドで会うなんてまったく考えられず、驚愕の一言でした。
彼女はロンドンの空手道場におり、たまたま行ったことのないエジンバラへ日帰りで来たとのことでした。
彼女とは彼女の帰りの電車が出る夕方まで、一緒にエジンバラの町を観光しました。
今私はインドネシアにおり、その時の旅行のメモも写真も手元にないので、詳細は機会を改めて書こうと思います。
今回は中途半端ですが、このブログを一旦終わらせることにします。
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